第3回 初めにヒアリングを行う
[ 2007.11.07 update ]
今回からは、工程ごとに、具体的にどのようなことをすればよいのか、見ていきたいと思います。
まず初めに「ヒアリング」です。
「ヒアリング」は、分析以降の工程に必要な情報を集める作業です。
ヒアリングの相手は状況によって異なります。私たちの場合は、教材を制作するのが仕事ですから、発注してくださったお客様からヒアリングさせていただくことになります。
社内で使用する教材を自分たちで制作する場合は、社内の関係者(教材のテーマに詳しい部署の担当者など)から必要な項目をヒアリングすることになります。
では、必要な項目とは何でしょうか?
何を、誰に、何のために教える教材なのか?という基本的なことから、教材を実施するために必要な環境など、さまざまです。
たとえば次のようなものがあげられます。
教材の目的 | 何を学ぶ教材なのか |
---|---|
教材の位置づけ | 全社をあげて取り組む教材なのか、必要な部署や人だけ受講する教材なのか |
学習の目標 | 受講することによって、何を得ることができる教材なのか、何をもって修了とするか |
対象者 | 全社員なのか、特定の部署なのか、階層別なのか(新入社員だけ、役職者だけ、等) |
標準学習時間 | どの程度のボリュームがある教材なのか |
実施期間 | 期限を設けて実施するのか、ずっと公開しておくのか、等 |
実行環境 | 導入するサーバやクライアントの環境や、社内受講のみなのか、自宅からも受講可能とするのか、等 |
いざ制作に取り掛かってから「役職者以上しか受講しないので、基本的な内容は不要」とか、「実は音声の出ないパソコンだった」といった事実が判明すると、大きな手戻りになってしまいますので、事前に確認しておきましょう。
▼一覧表のサンプル
これらの項目を一覧表にまとめたサンプルです。
必要な項目を洗い出して一覧表にしておくと、必要な項目を埋めていくだけですので、確認もれを防ぐことができます。
「ヒアリング」であきらかになった内容をもとに、「ニーズ調査・分析」で、どのような教材を作るのかを明確にしていきます。一覧表の各項目については、次の「ニーズ調査・分析」で見ていきましょう。