インストラクショナルデザインINSTRUCTIONAL DESIGN

ラーニングデザイン連載

中原 孝子さん
中原 孝子さん,CPTD
株式会社インストラクショナルデザイン
代表取締役

岩手大学卒業後、コーネル大学大学院で教育経済学と国際コミュニケーション論を学ぶ。その後、シティバンクやマイクロソフトなど、外資系企業で人材開発マネージャーとして勤務。2002年5月、株式会社インストラクショナル・デザインを設立。元慶應義塾大学環境情報学部研究員。研究テーマである「イノベーティブな人材の育成支援」に取り組んだ。人材育成やチェンジマネジメントに関するコンサルティングやトレーニングは、国内外の数百の組織や民間企業に提供。

ASTD ICE(2008-2018, 2023)、ARTDO、その他アメリカ、アジア、中東、南米での国際会議でスピーカーを務める。2015年~2017年ATD国際会議・展示会プログラムアドバイザリーボードメンバーを務める。ATD公式認定プロフェッショナル・イン・ラーニング・アンド・パフォーマンス・コンサルタント。ダイヤモンド・オンライン、日経オンライン、Forbs Japanなど、人事、人材開発、ビジネス関連の雑誌、ウェブサイトへの寄稿多数。ATD(Association for Talent Development認定タレントデベロップメントコンサルタント および 認定講師)

第2回:学習のニーズ分析とパフォーマンス

2025.02.20
前回は、効果的な学習体験を提供するためのラーニングデザインの重要性を外観し、その基礎となるインストラクショナルデザインの基本ステップを紹介しました。今回は、インストラクショナルデザインの代表的なモデルであるADDIEモデルの第一ステップ「学習ニーズの分析」の目的とステップ、ラーニングデザイン上の重要ポイントは何になるのかについて解説します。

第7回:学習目標設定のABCD ‐測定可能な目標の設計‐

2025.08.20
前回までは、ラーニングの構造化(順番や学習方法の選定)をする上で重要な基本知識となる学習領域とBloomのタクソノミーを紹介しました。
第7回では、適切な評価方法の選択や測定可能な学習結果を得るために必要な学習目標設定について、事例も交えながら考えてみたいと思います。「研修の効果測定」などにも関心のある方にもぜひ読んでいただきたい回です。

第8回:学習目標の設定と評価戦略

2025.08.29
第7回では、適切な評価方法の選択や測定可能な学習結果を得るために必要な学習目標(習得目標)設定のABCDについて、説明しました。
今回は、ABCDモデルやBloomのタクソノミーを踏まえ、「学習成果をどう測るか」に焦点を当ててみます。学習の成果を正しく測るには、学習目標の設計と評価戦略の構築が不可欠です。学習目標をどう設計し、それをどう評価につなげるかについて考えてみましょう。

第10回:AI × 構造的プロンプト“BRIDGE”モデルで実現する“設計”とは?

2025.09.26
ラーニングデザインにおいて、「何を教えるか」だけでなく「どう成果につなげるか」を明確にすることは、ますます重要になっています。第8回では、学習目標と評価戦略の関係性について考察しました。また、第9回では、研修の効果測定のカークパトリックモデルの考え方を中心に、研修の成果をどう定義し、どのように測定するかについて、学習成果の設計やデータ収集の視点から考察しました。特に、業務における成果をどう捉えるかは、研修設計の質を左右する重要な要素です。今回はその延長として、AIを活用した研修設計の可能性を探ります。

第11回:AI × BRIDGEモデル 実践編:生成AIで研修設計を依頼する際のプロンプト例と留意点

2025.11.21
前回のコラムでは、BRIDGEモデルを活用してAIに研修設計を依頼するためのフレームワークを紹介しました。BRIDGEは、BloomのタクソノミーやABCDモデルをベースに、研修設計に必要な要素を6つに分解し、AIに対して明確な依頼を行うための構造を提供するものです。今回はその続編として、実際に生成AIにプロンプトを入力し、研修設計を作成する際の具体例と、設計者が押さえておくべき留意点を整理します。AIは強力な設計支援ツールですが、依頼の仕方次第で成果の質が大きく変わります。

第12回:成人学習者の心理と学習科学から考えるeラーニング設計

2025.11.28
AIを活用した研修設計が広がる中で、忘れてはならないのが「成人学習者の心理」と「学習科学の知見」です。単に教材をデジタル化するだけでは学習効果は高まりません。パワーポイントで作成したプレゼンテーション資料からも容易に動画を作成することができるようになり、時に、プレゼンテーションをe-ラーニングとして生成している場合も見受けます。しかし、成人学習者は子どもとは異なる動機や学習スタイルを持ち、科学的に効果が実証された方法を取り入れることで、eラーニングは初めて「成果につながる学び」として機能します。今回は、人の学習の観点から、コンテンツ設計の際の考慮事項をまとめました。