6 Steps To A Better Mobile Learning Strategy
(UPSIDE LEARNING BLOG 2012/8/16 Amit Garg の要約)
[ 2012.08.20 update ]
モバイル学習は比較的新しい分野であり急速に進化しています。ですが、その実装はそう簡単ではありません。モバイルラーニング(以下、mLearningと表記)を導入する際に、以下の6つのステップを検討することが、効果的なmLearning戦略を作成するのに役立ちます。
ニーズの確立。当たり前のことですが、にもかかわらず、しばしばそれが無視されることの多さにびっくりするでしょう。実際、初期のモバイル学習の取り組みは、真のニーズよりも、その目新しさのために取り上げられてきました。
「モバイル学習とは何か」「どのように職場で利用するのか」の理解が不足しているのだと思われます。
率直に言って、必要なニーズに対して、最も適切なソリューションを実装するように気をつけていれば、ほとんどの組織はモバイル学習の恩恵を受けることができます。それが『流行のもの』であるから、あるいは、他の皆がそれをしているからという理由で、あなたはそれをするべきでありません。
次のことを自身に問いかけましょう。
- a. モバイル環境にトレーニングを持ち込むのは難しいと思いますか?
- b. モバイルは、あるケースにおいて訓練/学習を提供するための唯一/ベストの方策ですか?
- c. あなたはモバイル学習で何を達成したいですか?
確立したニーズがあったとしても、いくつかの組織はモバイル学習を受け入れる準備ができていない可能性があります。
経験から、モバイル学習はソーシャル、インフォーマル、ジャスト・イン・タイム、解決/影響力をサポートする能力においてもっともうまく機能します。
即応性を評価する上でいくつかの重要な要素は次のとおりです。
- a. 受験対象者のプロファイル:
あなたの学習者は、どのように自分のモバイルデバイスを使用しますか?彼らはモバイルで学ぶ準備ができていますか?また、どのような話題やどのような状況で学ぶのでしょうか? - b. 経営陣の購入意欲:
あなたの上級管理職はモバイル学習の潜在能力を高く評価していますか?彼らは、組織内のモバイル学習のための価値戦略/計画の作成 に時間とお金を費やすことをいとわないですか? - c. モバイル学習はあなたの学習戦略にフィットしていますか?:
あなたの組織でどのようにそれを活用しますか?学習戦略にソーシャル、インフォーマル、パフォーマンスサポートが組み入れられていますか? - d. 文化:
あなたの組織に、共有や評価の交換やソーシャルラーニングの文化はありますか?
よく知られているように、モバイルプラットフォームはAppleのiOSとGoogleのAndroidが市場でパイを分け合っています。しかしながら、Winodows Phone 8は有望に思えますし、彼らのドアをノックし始めています。BlackberryもV10のリリースを控えており、決して諦めるつもりはない様子です。
多くの異なるデバイス、どのOSにも依存しない様々なものがいろんなプラットフォームでビルトされています。
Gary Woodillは2010年に出した著書「The Mobile Learning Edge」の中で、モバイルフォンの種類は5000以上あると見積もっています。
3.5インチから11インチのモバイルデバイスを、いろんなものが混在しているなかで、特に特徴的なタブレットを並べて、そこから選択しなければなりません。タブレットラーニングは基本的にはeラーニングやモバイルラーニングと同じでは無い点があるにしろ。
モバイル学習のために特定のデバイスを選択するのはやっかいです。既にある特定のデバイスを導入することが決まっていれば簡単です。が、誰でもそうすることができるというわけではないし、そのデバイスを必要とするとは限りません。
デバイスをスタッフに提供している会社は、大部分はちょうど彼らのセールス・スタッフまたは他のモバイルワーカーから始めています。
もう一つの傾向は、スタッフがビジネスのために彼ら個人のモバイルデバイスを使うのを許すことです。多くの場合に、スタッフはすでに会社からはっきりした方針が無いまま、仕事で個人のデバイスを使い始めています。
モバイル学習のために彼ら自身のデバイスを使うことを許すかどうかについてのBYOD方針を、あなたの戦略の中で明確にする必要があります。
ベストなものを選択するのに参考になる意見があります。
- a. Native apps vs. Mobile web:
Jakob Neilsenが指摘したように、あなたに金銭的・時間的余裕があるのならば、現在のネイティブ・アプリケーションは一流の結果を提供できるベストのものです。しかしながら、モバイルウェブはベストソリューションになるでしょう。
ネイティブアプリは、通信が不自由なところであなたのスタッフが情報にアクセスする時や、カメラのようなネイティブデバイスを使う必要がある時、高性能な能力が必要な時にモバイルウェブを上回ります。
しかし、あなたが広範囲にわたるデバイスと様々なプラットフォームをサポートするほうを選ぶならば、ウェブベースのアプローチは大事です。各々のためにアプリを構築することは現実的ではありません。クロスプラットフォーム開発ツールは、この問題を解決するかもしれませんが、しないかもしれません。
この共通の問題は、すべてのプラットフォームの対応の不足とネイティブアプリよりも遅いパフォーマンスです。それゆえ、現実的な妥協が必要です。
- b. Flash vs HTML5:
これは、実はもう議論の余地はありません。たとえ、まだその準備ができていないとしても、HTML5はモバイルウェブの将来の姿です。
多くの会社がすべてのeラーニングをモバイルデバイスでうまく利用可能にするために率先してHTML5を選んでいます。
以前に議論したように、もしそれがあなたの目的に本当に合うならばHTML5にしてください。そうでなければ、Flashでeラーニングを開発して、モバイルウェブとは別に分けておくことがいいでしょう。実のところ、Flashはまだ、HTML5より非常に良いeラーニングを提供しています。
- c. mLearning Authoring Tool:
多くのオーサリング・ツールは本当のHTML5互換性を提供するのに実際に苦労しています。双方向的でないビデオをHTMLコードに実際に埋め込んでいるものもありますが、まだ質の良いアニメーションとインタラクティブは不足しています。
私たちはそれらのツールがHTML5の能力を促進するようになることを期待しています。
もし、あなたがモバイル学習提供と製品開発を実装することになっているならば、(Upside2Goのような)内蔵型のオーサリング・ツールを勧めます。
- d. LMS integration:
一般的な理由でmLearningを採用しているならば、LMSで履歴を管理する必要性は小さく、SCORM準拠とは距離を置いた方がいいでしょう。例えば、クアルコムはウェブサイトに導くようにmLearningイニシアティブをトラックします。修了や結果能力は測定できません。(クアルコムの事例研究をカバーしているASTDをチェックしてください。)
eラーニングをmLearningにコンバートしようとしている組織を見つけることがあります。多分、mLearningは動き回るeラーニングだと信じているのだと思いますが、それは神話です。
この神話は一部のオーサリング・ツール・ベンダーによってしばしば固定化されます。彼らは、一旦開発すれば、それをいろいろなデバイスで、デスクトップから最も小さい携帯電話まで、あちこちに配布できることはすばらしいことだと提案します。
私はこの考えに反対でありませんが、それが賢明に使われなければなりません。
モバイル学習は、ジャストインタイムの情報/トレーニングなどの短く貴重な情報が、学習の促進またはそれ自身の能力において、提供された時に最もうまく機能します。(ClarkQuinn)
大事な情報の導入や、またはフォローアップのクイズ/概要/シナリオとしてブレンデッドラーニングのソリューションの一部をなすことができます。
多くの場合、スタッフがそれを必要とする時、つまり、彼らが動けない時、何かを忘れた時、何かの助けが必要な時に、直ぐにモバイルデバイスでアクセスできるようにすることです。そうして、ニーズに合うようなそれに対応したコンテンツを特定します。
また、モバイルデバイスの学習のために設計されたものを配信する時には次のことに気をつけましょう。
- (a) 特定のサイト/アプリにアクセスするのにどれくらいの時間がかかりますか?
- (b) 一方の手を占有して、もう一方の手でデバイス/アプリを操作する必要がありますか?
- (c) タイプするか、デバイスに話すことによってデータを入力することができますか?
ドキュメント、ビデオ、音声ファイルのような静的なコンテンツは別として、モバイルデバイスによって利用できる専門家と議論フォーラムは偉大な利点です。あなたはそれに従って、ユーザが生み出したコンテンツについてよく考えるべきです。モバイルデバイスは、スタッフを通して、地理的、距離的な点ゆえに重要なデータやコンテキストを生み出す助けになります。
米軍は、スマートフォンによって兵士にトレーニングとパフォーマンスのサポートを与えることを焦点として、「CSDA」と呼ばれているプログラムを始めました。
以下の文章は、彼らがどのようにセキュリティ問題に取り組んでいるかについて指摘しています。
セキュリティ問題を回避するソリューションを、軍は追い続けています。もし、デバイスが間違った手に渡っても、それはハックできず、不当に使うことはできません。
ウェブベースで情報にアクセスするためのログインの保護は、情報のダウンロードが可能なアプリよりも関心をもたれていません。双方、同様に暗号化とパスワード保護によって機密を守ることができるのにです。
それに加えてMDMs(モバイル・デバイス管理)とMAMs(モバイル・アプリケーション管理)は、紛失したデバイスの機能を遠隔消去する際におおいに役立ちます。あなたのスタッフに明確なモバイルセキュリティポリシーを通知することは、同様に役に立ちます。