ソーシャルラーニング事情SOCIAL LEARNING SITUATIONS

「ソーシャルラーニング」とはどのようなものなのか、「ソーシャルメディア」とはどのように関わるのかをご紹介いたします。

Take A Leap Of Faith With Mobile Learning

(UPSIDE LEARNING BLOG 2013/2/25 Amit Garg の要約)

[ 2013.03.21 update ]

モバイル学習は長い間、きざしが見えていましたが、その初期には懐疑的、技術的な制約がありました。その後、帯域幅が改善される等、デバイスがより高機能になっているにも関わらず、モバイル学習はまだ飛躍に苦労しています。

最近のTowards Maturityレポート「仕事におけるモバイル学習」には、30%の組織がモバイル学習を取り入れていることを示しています。興味深いことに、この統計は、2012年5月ASTDの報告よりもわずかに上回っています。何がモバイル学習を苦しめているのでしょうか?

モバイル学習を取り入れた組織は30%

モバイル学習の導入率が低い主な理由は、モバイルデバイスとモバイル学習に対する理解の不足でした。真のモバイル学習を理解するための、3つの重要な原則を学ぶことは重要です。

(a) It is much more than ‘Learning’

 「モバイルラーニング」という言葉自体が最大の障害です。その言葉は必然的に、モバイルデバイスで学習を提供する方法に焦点を当てることを強いています。

「モバイル」は、手のひらの上に、電話、カメラ、オーディオ/ビデオプレーヤー&レコーダー、パソコン、電子ブックリーダー、GPSデバイス、ゲームコンソール等、多種多様なデバイスの機能をもたらす、ユニークな装置です。

今日のモバイルデバイスは、単にこのようなアクセス機能を提供するだけでなく、職場と自宅で積極的に私達を支援するようになっています。かつて、決して許可されなかったような責任ある行動が許されるようになりました。

従って、もし、単に「学習ボックス」の快適さだけに留まるのであれば、「モバイルソリューション」の真の価値と可能性を認識または思い知ることはないでしょう。

(b) Think augmentation

モバイル学習を検討する際に組織が間違い易いことの1つは、既存のeラーニングをすべてのタイプのモバイルデバイスに移行しようとすることです。

それは、我々が10年前に目撃したすべてのILTトレーニングをeラーニングに変換するために、狂ったように忙しくしていたことと似ています。それだけでなく、そのeラーニングの多くが思ったように機能しなかったことを数年後に知りました。

モバイルでは、 「augmentation」が重要なテーマであるべきです。

Clark Quinnは著作「Designing mLearning: Tapping into the Mobile Revolution for Organisational Performance」で「mLearningは学習やパフォーマンスを増大(augment)させるものでなければならない。」と書いています。

これはモバイル学習の精神をうまく表現しています。

(c) Context in the real king

我々は通常、地下鉄の中や、接続できない場所、あるいは高周波の工場等の環境で、1~2分の短い通信でモバイルを使っています。モバイルラーニングを利用する環境は重要であり、有効なmLearningを設計する重要なキーです。

公平を期すと、モバイル学習を理解することはやや難しいと言えるでしょう。特に“プッシュ学習”の意識を持つ組織では。また、特に過去に、小さな画面サイズ、低い帯域幅、スマートデバイスの低い普及率、コンテンツのセキュリティ、Flash対HTML5の混乱、ネイティブプログラムとWebベースプログラムの選択等、多くの課題がありました。

正直なところ、これらのほとんどは神話です。論理的かつ説得力のある反論を持つ神話でしたが。

大事なのはモバイル学習から逃れられないことを認識することです。何故ならば、我々は既にモバイルの世界で暮らしており、そこでは仕事の本質が変わってきているからです。職場での学習変革の機会を提供しているからです。下記に整理してみましょう。

(a) We live in an increasingly mobile world.

米国でのスマートフォンの売上高はPC販売に追いつき、その傾向はどこも同じです。また、タブレットでも、我々が気付く間もなく直ぐに同じことが起こるでしょう。スマートフォンやタブレットがさらに安くなってきており、この1年か2年で、ほぼすべての従業員が所有することになるでしょう。

インテル評論家のロブ・ジョンソン氏は、今年初めの記事で、「2020年を超えると、コンピュータのサイズはゼロに近づく。あなたが何か知識を得る時に、なんでもコンピュータに変えることができる。」と述べています。

「突然、あなたのシャツ、あなたの椅子、自分の体をもコンピュータにも変えることが可能になる。」

私は、これが埋め込まれたユビキタス学習展開の時代として学習に大きな影響を与えると思います。コンピューティングがモバイルへとシフトしていき、それに適応することは学習にとって極自然であるのは言うまでもありません。

(b) Work is changing

ここ2,3十年にわたり、仕事の概念が変わってきました。コンピュータとインターネットの出現で、仕事はますます知識中心となり、会社はもはやあなたが行く場所ではありません。

労働力は今まで以上にモバイル化されます。世界の労働力の37%が2015年までにモバイル化されるであろうと推定されています。新しい職場やモバイルワーカーを管理しサポートするために「エンタープライズモビリティソリューション」が必要となるでしょう。これらは、生産性を推進する上で急速に進化の傾向があります。

カーネギーメロン大学のロバート・ケリーは「仕事を達成するのに覚えないといけない情報の量は1986年と2006年の間に75%から10%に減少している。」と述べています。学習者の情報をプッシュする方式の正式で構造化されたトレーニングプログラムの重要性が低下していることのヒントがここにあります。現在、学習のより多くは、そのワークフロー自身に組み込まれています。

(c) The opportunity

モバイルは、職場学習の転換の機会を提供します。

Gottfredsonがまとめた「学習させる5つの瞬間」の中に、次の3つが書かれています。

  • 何かを思い出そうとする時
  • 何かが変わった時
  • 何かがうまくいかない時

これは適切な指摘です。それはまさに仕事をするための知識と技能を使っている瞬間を示しています。もし、それを助けることができる学習があれば、それはただちに有効です。

そして、モバイルは(常にオンであり常に持ち運ばれている)このようなパフォーマンスをサポートするために理想的なデバイスです。

前述したように、モバイルは多くの異なる機能を兼ね備えたユニークなものです。また、非常に個人的なデバイス(タブレットはそうでもありませんが)であり、“創造的な衝動”の時点で利用可能です。

あなたはさらにその上を目指して、同僚との意見交換や情報共有のためにそれを利用すれば、それは驚異的なチャンスを得るでしょう。

あなたの仲間がおしゃべりに来るため、デジタルウォータークーラーをどこに作るかを想像してください。それは非公式の社交的な場所となるでしょう。これは、企業内の継続的な学習をもたらすことができます。私には、モバイルが提供する変革の機会であると思えます。

こうして、我々の習慣、文化、日常生活がよりモバイルワールドに近づいている中で、モバイルラーニングを避けようとする理由が私には思いつきません。

モバイルの変革の機会を一旦実現したならば、それを始めるには簡単です。あらかじめ包括的な戦略を作成しようとする場合に気を付けることは、モバイル戦略とは動きつづける標的であるということです。

物事が落ち着くまで、あなたは待つことが許されません。小さなスタートが、始まりです。企業の中でどのように機能させるかの考察を得るにつれて、戦略は、同時に適切なところに落ち着きます。

すぐに使い始められるためのいくつかの簡単なオプションは次のとおりです。

(a) Enable your eLearning

過去にeラーニングを行ってきた多くの組織では、まず、既存のコンテンツをタブレットと互換性を持たせるために変換してきました。悪くない活動です。もし、あなたも同じeラーニングを携帯電話用に変換しようと計画していなければ。技術的には、このタブレットラーニングはeラーニングとmLearningの間に位置しています。うまくいけば、タブレットへのeラーニングの提供は、モバイル学習を始めるために役立つ可能性があります。

(b) Support portal for sales (Field Force)

歩きながらモバイルを手に持っている人のシルエットのイラスト フィールドベースのスタッフがもっともモバイルであり、彼らは常に日々の仕事で自信をサポートしてくれる情報の更新を必要としています。例えば、最新情報、新たな開発、業務プロセスやポリシーや材料の変更、資源等です。これらのニーズに応えるために専用に設計されたウェブサイト、最適化されたモバイルは、偉大な最初のプロジェクトかもしれません。そしてそれは、学習に限定されるものではありません。

(c) Custom app for a specific task

モバイル機器を有効活用するケースを特定するために、運用チームを調査しましょう。タスクをより速く処理するために、法令順守や特製の計算機を拡大するためのチェックリストを作成することができます。私はあなたがより多くのそのような単純なオプションを考えることができると確信しています。

モバイル学習は、その新しさと急速に進化する性質を持った一見複雑な学習技術ですが、それを回避することはもはやできません。特に厳しい競争の中で、従業員のパフォーマンスと進捗状況を強化したいと考える企業にとっては。

mLearningとそのドメインの可能性が進化する間に、組織がmLearningを始めることが重要です。そして、すべての懐疑的で世俗的な反論を乗り越えるために、信念の飛躍は作業を開始するために必要とされます。

前に進め、まさに実行しましょう!